退院して1ヶ月が過ぎた。
通院の日が近づくと、やはり落ち着かない。
その日は新しい主治医との始まりの日でもある。
前回の通院時、
「再発予防のために抗がん剤を飲まないか」
と言われたが、決心がつかなかった。
やっと元気を取り戻しつつあった時、
抗がん剤を服用しなくてはならないことに
正直、頭を殴られたくらいショックを受けた。
待合室で待っていた母親が
先生直々に診察室に呼ばれたこともショックだった。
結局、抗がん剤は新しい主治医のもとで開始することとし
この1ヶ月間は体力回復の期間に充てることにした。
今、飲んでいる薬は
・ガスターD錠 (胃・十二指腸潰瘍、胃炎の薬)
・ガスモチン錠 (慢性胃炎に伴う胸焼け、悪心、嘔吐改善薬)
・グロリアミン顆粒 (胃・十二指腸潰瘍、胃炎の薬)
・酸化マグネシウム (便通改善、胃酸を抑えて中和する薬)
の4種類。
眠剤のアモバンも処方してもらったが、
よく眠れているので今は服用していない。
「何かあったら連絡して」 と言われたが
たぶんこれは、抗がん剤を始める気になったら・・・
という意味もあったんだろう。
かなり悩んだけれども、私は外来に行かなかった。
主治医が月末で退職してしまうこと
(
主治医がいなくなった理由)
外来で何時間も待たねばならないことも
私を病院から遠ざけた。
最近はずいぶんとスムーズに食事が摂れるようになった。
「がんばって」食べなくても、普通に食べられる。
ダンピング症状も嘔吐もない。
和食なら外食もできるし、調子のいい時は遊びにも行く。
退院時の体重をキープし、痩せてはいない。
逆におなかの肉がついてきたくらいだ。
運転はまだできないが、車に乗っているのも平気だし
脚の筋肉もずいぶんついてきた。
お通じだって毎日ある。
そぅ・・・
がんであることを忘れてしまうくらいなのだ。
こんなに長く家に居たことは今までなかったし、
ずっとひきこもっているのは苦痛だ。
なので、来月末からは出勤する予定でいる。
しかし、来月の通院と抗がん剤の服用開始は
そんな私の前向きな気持ちを変えてしまうかもしれない。
副作用も怖いけれど、何より転移の心配は消えない。
郭清したリンパ節に転移がみつかったのは
胃を1/5残した後だった。
残胃は再発を起こしやすい。
通院の日が近づくにつれ
行きたくない、知りたくない、と思う気持ちが強くなる。
私のがん治療は、始まったばかりなのに・・・。
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